楽器や歌の練習、録音をしたい方にとって防音室は憧れの空間です💡
でも、防音室は音の振動を外に伝えないため密閉された空間であり、もし換気扇が止まってしまうと、危ない空間にもなりうる!ということをご存知ですか?
今回は、とくに最近流行りの小さな防音室に焦点を当てつつ、
- 人間が1日に必要とする呼吸量は何m3くらい?
- もし防音室の換気をしないと、何時間くらい過ごせるのか防音室のサイズごとに知りたい!
2項目について、疑問を解き明かしていこうと思います^-^ノ

今回はあくまで机上の計算です💡危険なので、くれぐれも実際の建築(DIY含む)では使用しないでくださいね💡
人間は1日に何m3の空気を吸っているの?
~ヒトは1日に14.4m3の空気を必要としている!~
(1日に14,400L、つまり14.4m3が必要!)
体重50kgのヒトは、「1分間に約20回」呼吸をし、「1回あたり0.5L」の空気を必要としているそうです💡
1分間に20回ということは、24時間に換算すると約28,800回の呼吸。
1回0.5Lを28,800回行うということは「14,400L」、つまり「14.4m3」の空気を必要としていることになります💡

そして💡この時必要な空気は酸素濃度、二酸化炭素濃度などが保たれていることが重要💡
1回の呼吸でどのくらいの「酸素消費」「二酸化炭素排出」があるの?
空気量(m3) | 窒素(%) | 酸素(%) | 二酸化炭素(%) | 酸素消費量(m3) | 二酸化炭素増加量(m3) | |
---|---|---|---|---|---|---|
空気(0.5L) | 0.0005 m3 | 78 | 21 | 0.04 | – | – |
ヒトの呼気(0.5L) | 0.0005 m3 | 78 | 16 | 4.04 | 0.000025 m3 | 0.00002 m3 |
人の呼吸では、1回あたりに0.5L(0.0005m3)の空気を取り込み、「0.000025m3の酸素を消費」して「0.00002m3の二酸化炭素を排出」しています。

ということで、単に防音室の容積を呼吸量で割っただけではだめで、呼吸の都度、濃度が変わっていくことに注目して計算しないといけないね💡
空気中の「酸素量」、「二酸化炭素量」がどのくらいに保たれていればいいの?
~酸素18%未満、二酸化炭素3%以上で危険!~
(酸欠や二酸化炭素中毒に注意!)
一般的に、「酸素濃度が18%を下回ると酸欠状態」になり、「二酸化炭素が3%を超えると二酸化炭素中毒」になってしまうと言われています。
防音室で安全に過ごすには、両者がこの数値に達しない時間を計算する必要がありそうです💡

酸素濃度18%が人体に影響がない限界なんだって💡

注意しなきゃね!
1帖の防音室では、1人のヒトが何時間換気せずに過ごすことができる?
1帖の防音室(天井約2.1m)の場合、容積は「約 3.471 m3」となります。
これに、呼吸1回あたり「酸素:0.000025 m3消費」「二酸化炭素:0.00002m3排出」として計算すると💡
約209分(3時間29分)で酸素濃度が限界値の18%を下回ることがわかりました!

この時点で二酸化炭素の濃度はまだ大丈夫そうだね💡

意外と長くて予想外💡
- 1帖の防音室では約 3時間 29分で酸欠状態に!
※1帖 = 1.6529 m2 として計算。
※防音室の平均的な天井の高さ「2.1~2.4m」の中でも、最も低い「2.1m」の場合で計算。
防音室のサイズごとに、1人が、何時間換気をせずに滞在できるか計算してみよう♪
それでは、防音室のサイズごとに、何時間換気扇が止まった状態で過ごせるのかを表にまとめてみましょう💡
ここでは、防音室の平均的な天井の高さ「2.1~2.4m」の中でも、最も低い「2.1m」の場合で計算していきます。
防音室の容積 | 換気せずに滞在できる限界時間 | |
---|---|---|
0.6帖 | 約 2.083 m3 | 約 2時間 4分 |
1帖 | 約 3.471 m3 | 約 3時間 28分 |
2帖 | 約 6.942 m3 | 約 6時間 56分 |
3帖 | 約 10.413 m3 | 約 10時間 24分 |
4帖 | 約 13.884 m3 | 約 13時間 53分 |
5帖 | 約 17.355 m3 | 約 17時間 21分 |
6帖 | 約 20.826 m3 | 約 20時間 49分 |
7帖 | 約 24.297 m3 | 約 24時間 17分 |
8帖 | 約 27.768 m3 | 約 27時間 47分 |
9帖 | 約 31.239 m3 | 約 31時間 14分 |
10帖 | 約 34.710 m3 | 約 34時間 43分 |
11帖 | 約 38.181 m3 | 約 38時間 10分 |
12帖 | 約 41.652 m3 | 約 41時間 39分 |
13帖 | 約 45.123 m3 | 約 45時間 8分 |
14帖 | 約 48.594 m3 | 約 48時間 35分 |

防音室の中で1人が過ごしたときの場合の計算で、2人の場合は半分の時間になるよ💡

6帖もあれば昼寝しても大丈夫そうだね💡
万一、換気扇が止まっても安全な防音室は2帖以上?
近年の防音室の作りは、電気で換気扇を回すタイプが主流です💡
もし万一、作業に集中している間に換気扇が故障して止まってしまった!なんてときでも、6時間に1度くらいは休憩がてら扉を開けて外に出ますよね?
もしものことも考えて、防音室を設置する場合は2帖以上のものがおすすめで、扉を開ける度に換気扇が正常に動いているか確認するとさらに安心できます💡

録音するために換気扇を止めて、そのまま付け忘れる!なんてことがないように注意してね💡

はわわっ;;それはやりそうで怖い(汗
二酸化炭素中毒よりも酸欠に注意が必要!
今回は、もし換気扇が止まってしまったらどうなる? について計算してみると、意外にも、最も小さな0.6帖の防音室でも直ちに影響が出るというわけではないということがわかりました💡
そして酸素不足?二酸化炭素過多?では、計算上酸素不足のほうが先に影響が現れることもわかりました💡
注意!
- 机上の計算と実際では状況によって結果が変わるので、くれぐれもこの計算結果を実用的な作業には使わないでくださいね💡

大事なのは、とにかく小さな防音室では換気扇を止めると危ないってこと💡

小さい防音室は、換気扇が止まると室温が一気に上るから気がつくと思うけどね〜💡
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